南アランド円 チャート 新興国通貨

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南アランド円のチャートから見る新興国通貨の危険性

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チャート下向き

南アフリカの通貨「ランド(ZER)」(通称:南アランド)はFXトレードをする日本人に人気の通貨です。

人気の高い南アランドではありますが、この通貨に手を出して大きな損をした人は多いです(もちろん得をした人もいるけど)

それは、南アランド/円のチャートの一方的な動きと買いポジションの偏りを見れば分かります。

今回は、南アランド/円のレートを中心にして、興国通貨の危険性を解説していきます。

南アランドが人気の理由

南アランドが人気の理由の理由は「金利が高い」ことが最も大きな理由です。

南アランドの政策金利は多少の上下はあるものの、ここ数年はおおよそ6%程度で推移しています。

南アランド政策金利

つまり、FXで南アランドを買うトレードをすれば、購入金額の6%近い金利がもらえるというになります(FXで発生する金利はスワップと呼ばれる)

南アランドは保有をしているだけで高いスワップがもらえるということで、投資の対象として魅力があると言えます。

そして、南アランドをトレードをする際に最も利用される通貨ペアが「南アランド/円(ZER/JPY)」です。

日本円は金利が低いので南アランドとの金利差が大きく、トレードの際に発生するスワップが他の通貨ペアよりも大きくなります

以上が、南アランドが人気の理由です。

南アランドを買っていれば高い金利がもらえるので、日本の銀行にあずけているのはアホらしいと感じる人も多いでしょう。

新興国通貨とは?

新興国画像

ついでに「新興国通貨」についても解説をしておきます。

「新興国」というのは「国際社会において急速な発展を遂げつつある国」と定義されています。

つまり「新興国通貨」とは「国際社会において急速な発展を遂げつつある国で流通している通貨」ということです。

全ての新興国通貨というわけではないが、新興国通貨は高金利であることが多いです

新興国通貨の金利が高い理由は、資金の流出を防ぐためです。

新興国は先進国に比べて経済が不安定なので通貨の価値も不安定になりやすく、通貨自体の魅力は無いに等しい。

しかし、経済が不安定であっても通貨の金利を高くすれば金利が高いという魅力が付加され、資金の流出を抑えることが可能になります。

実際、新興国通貨はスワップ目的で購入されているし、高金利というのは資金の流出を防ぐために有効に働いていると言えます。

ちなみに、FXで人気のある新興国通貨は「南アランド」の他にも「トルコリラ」「ブラジルレアル」などがあります。

まとめると「新興国通貨は不安定だが金利が高い」という特徴を持っているということです。

南アランド/円のチャートの推移について

zerjpyつき足チャート

ここまでは通貨の説明をしてきましたが、本題である南アランド/円のチャートを見てみましょう。

上の画像が2005年~2015年のランド円の月足チャート(黄色の水平線は僕が引いた)

まずはレートについてですが、2005年には南アランド/円のレートは19円台後半でした。

しかし、2016年1月現在は南アランド/円のレートは6円台後半を記録しています。

つまり、南アランド/円のレートは10年間で1/3になっているということです。

黄色の水平線を目安にしてみてもらえれば見やすいと思いますが、数年間レンジを形成た後にレートが暴落するという流れを繰り返していることが分かります。

月足で見れば、南アランド/円はどう見ても完全な下げトレンドであると言えます。

どうして南アランド/円は暴落するのか?

上に掲載したチャートを見れば、南アランド/円は今までに何度も暴落をしていることが分かります。

では、なぜ南アランド/円は度々暴落するのでしょうか?

南アランド/円は度々暴落する理由はいくつかあるのでまずはその理由を列挙していきます。

リスクオフで大量に売られる
南アフリカの状況が不安定
南アランドの流動性が低い
ヘッジファンドに狙われる

上に紹介した理由が全ての理由というわけではないですが大きな理由はだいたいこんなもの。

それぞれについて簡単に紹介していきます。

リスクオフで大量に売られる

南アランドのような新興国通貨は、世界経済に危機が訪れた時に大量に売られます。

上でも書きましたが、新興国通貨は価値が不安定になりやすくリスクの高い通貨です。

なので、世界経済の状況が芳しくない時はリスクを避けて安定をとる(リスクオフ)ために新興国通貨が手放される傾向にあります。

zerjpyつき足チャート2

例えば、上のチャートでは2007年、2008年、2015年にランド/円の暴落が起こっています。

これはそれぞれ、サブプライムローン危機、リーマンショック、中国危機が原因で起こったものです。

もちろん、世界経済の悪化は他の通貨にも影響を与えますが、新興国通貨はより大きな影響を受けてしまいます

南アフリカの状況が不安定

南アフリカ情勢不安

世界経済の影響だけでなく、南アフリカ自体の経済状況が不安定であるというのも、暴落を引き起こす原因の1つ。

南アフリカの政治問題が南アランドを暴落させたケースも多く確認されています。

直近では、2015年12月に急な財務相交代があり、その問題で南アランド/円のレートは3日で10%以上も低下しました(中国の経済不振も暴落要因の1つ)

また、南アランドは富裕層と貧困層の格差が広がっていて、毎日のように暴動が起こっているという話も聞ききます。

つまり、国内情勢が安定していないというのも、南アランド/円のレートが暴落しやすい理由です。

南アランドの流動性が低い

流動性

南アランド/円のレートが暴落しやすい理由の1つが「南アランドの流動性が低い」ということです。

そもそも、南アランドは流通量が少ない。

流通量が少ない通貨は、大量のトレード注文が入った場合にレートの変動が大きくなります。

それは、総量が少ないもの(例えば南アランドやトルコリラ)に大量の注文が入れば、総量が多いもの(例えばドルやユーロ)に大量の注文が入った時よりも影響が大きく受けます。

南アランドに限らず、新興国通貨はドルやユーロなどに対して流通量が非常に少ないです

なので、経済危機などが起こり大量の売り注文が入った場合には、他の通貨と比較してより価格が大幅に減少してしまうのです。

これも、南アランドが暴落しやすい理由の1つです。

ヘッジファンドに狙われる

狙われる

FXでたまに聞くのが「ヘッジファンドに狙われた」というような話です。

正直なところ、僕はヘッジファンドに知り合いはいないし本当にヘッジファンドに狙われて南アランドの暴落が起こっているのかは分かりません。

ただ、状況的に見てそういったこともあり得るかもしれないとは思います。ということで、これについては話半分くらいで聞いてもらえば良いです。

まず、ヘッジファンドというのは、機関投資家や富裕層などから大規模な資金を集めて行う代替投資のことを指します。

日本語で言うと、投資信託にあたるものだ。

世界には数多くのヘッジファンドが存在しており、資金力には大小あるものの相場に影響を与える程の資金力を持つヘッジファンドも存在します。

南アランドは少ない通貨なので、大口の取引があればドルやユーロよりもレートが大きく動くことになります。

なので、資金力のあるヘッジファンドは南アランド/円のレートをそれなりに動かす力があると想定されます。

南アランド/円はスワップに魅力がある通貨ペアなので、日本の個人投資家の多くはロング(買い)ポジションを持っています。

実際に、未決済建玉の比率を見てみましょう(下のグラフはマネーパートナーズ社(日本)の2016/1/12の売買比率)

ランド円買い売り比率グラフ

赤い四角で囲んだのが南アランド/円だが、買い比率が95.93%に対して、売り比率はわずか4.07%しか無いのが分かります。

10年かけて通貨価値が1/3になっている通貨がこんなにも買われているのは正気の沙汰とは思えないですが、このデータからも日本の個人投資家の大半は南アランド/円をロングで持っているということが分かります。

で、ここにヘッジファンドが大口の売り注文をぶつけた場合、レートは一気に下落して個人投資家のロングポジションは狩られてしまうことになります

ポジションが狩られ始めると更にレートは下落して、狩るポジションが無くなるまで下落は止まらなくなります。

ヘッジファンドはポジションをあらかた狩り終わったら、売りポジションを買い戻しをすることで大きな利益を出すことができます(いうほど単純なことではありませんが)

上に解説したように、南アランド/円の売りトレードには明確な勝ち筋があるので、ヘッジファンドが南アランド/円と日本人投資家を狙う可能性は十分にありえると思います。

まあ、本当にそんなことが行われているのかどうかは不明だが、可能性はゼロでは無いという感じです。

新興国通貨の危険性について

危険

新興国通貨には「金利が高い」というメリットがあります。

金利の高さを最大限に活かすためには、新興国通貨をなるべく安く買って長期的に保有するのがベストです。

なので、日本人投資家の多くは「レートが下がったら買い」というトレードを実践しています。

しかし、南アランド/円の月足チャートを見れば明らかに下げトレンドを示しているし、3年間で価値は1/3になっています。

このような状況から考えて、南アランド/円を下がったら買うというトレードは危険と言えます。

僕個人の意見ではあるが、正直に言ってこのような状況で南アランド/円を買うのは無謀であると感じる(短期トレードならいいけど)

FX業者は、顧客の呼び込みのために新興国通貨のスワップの良さをアピールしているが、これは投資家を死地に赴かせているとしか思えません。

投資は弱いものが喰い物にされる世界だし、高スワップの誘いに乗って破綻した投資家が完全に悪いとは思うが、やはり少しはかわいそうに感じる部分もあります。

FXは投資である以上、リスクがついてまわるものですが、新興国通貨はさらにリスクが高いものであるということを理解した上でトレードをするべきでしょう。

新興国通貨は間違いなくFX上級者向けの通貨だし、いきなり初心者が触るものではないと思います。

まとめ

新興国通貨のスワップの高さは確かに魅力的です。

FXのことが何も分からなくても、とりあえず買っておけばスワップという形で利益は発生します。

だから、下がったら買いたいという心理は僕も十分に理解できます。

しかし、南アランド/円のレートが14円から暴落して12円になった時に安いと感じて買った人の口座は今はもう死んでいるでしょう。

2015年12月、2016年1月にも買いポジションが狩られて多くの投資家の口座が破綻しました。

2016年は中国の不安定さや米国の利上げもあり、今のところリスクオフの相場であるように感じます。

もちろん、投資は個人の意思で自由に行うものなので僕が止めるべきものではありませんが、新興国通貨に手をだすのであればその危険性は十分に知ってトレードをすべきでしょう。

以上「南アランド/円のチャートから見る新興国通貨の危険性」でした!

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